ゴルフを一度でもプレイしたことがある人はいかに遠くに飛ばすかについて考えた経験があるでしょう。ゴルフにおける飛距離は、非常に重要な要素です。
この記事では、アイアンの飛距離を伸ばすために必要な、飛距離の目安や、飛距離に伸び悩む原因や改善のためのトレーニング方法にくわえて、飛距離を伸ばすためのアイアン選びをご紹介します。
ゴルフの飛距離を見直す時に知りたいこと
アイアンは飛ばすクラブではなく、狙うクラブと言われていることから、少しでも飛距離を伸ばしたいと思っている方が多いかと思います。まずご自身の飛距離を見直すために、何を把握するべきでしょうか。3つの要素を紹介します。
飛距離の目安を知る
まずは自分がどの番手のアイアンでどのくらいの飛距離を飛ばせるかを知りましょう。また、その飛距離は平均的な飛距離と比較して飛んでいるか否かを把握することも大切です。
平均的な飛距離を把握と、自分の飛距離と比較してみましょう。
なお、飛距離は練習場で実際に打った時のヤード表示を参考に測りましょう。そのほか、屋内のシュミレーションゴルフ練習場や飛距離測定器で測ることも可能です。
フォームを知る
アイアンの飛距離を伸ばすことにおいてフォームを知ることも重要です。
正しいフォームで打つことはゴルフをプレーするうえで非常に大切な要素ですが、しっかりと飛距離をのばすためのポイントを押さえて自分のフォームを確認しましょう。
ロフト角を知る
アイアンの飛距離を伸ばす3つめの要素としてロフト角というものがあります。
ロフト角はクラブヘッドのフェース面にある傾斜角のことで、フェース面が地面に対して垂直に近いほどロフト角が小さいと言われます。
基本的にはロフト角が小さいクラブほど飛距離が出しやすくなっており、クラブ番手によってロフト角が異なります。そのため、自分のフォームにあったロフト角を把握することが非常に重要となります。
2024年最新のアイアン番手別飛距離平均値一覧
まずはアイアンの平均的な飛距離を確認して自身の飛距離と比較してみましょう。
番手別の飛距離平均値
アイアンは3番アイアンからウェッジまでで10本あります。それぞれの番手ごとに長さやロフト角も異なっており飛距離も変わってきます。
コースでプレイする際、グリーンまでの距離によってどの番手を使用するかなど組み立てやスコアに影響してきますので、番手ごとの平均飛距離をしっかり把握しておきましょう。
■番手別平均飛距離(男女)
クラブ | 男性 | 女性 |
3iron | 160 ~200 | 100~160 |
4iron | 150~185 | 90~150 |
5iron | 140~170 | 80~140 |
6iron | 130~160 | 70~130 |
7iron | 120~150 | 60~120 |
8iron | 110~140 | 60~110 |
9iron | 100~130 | 55~95 |
PW | 80~120 | 50~80 |
AW | 70~110 | 45~70 |
SW | 60~100 | 40~60 |
メーカーによって番手のロフト角が異なり、コースの状況によっても変わってくるため上記数値はあくまで目安となります。
ロフト角別の飛距離平均値
アイアンの飛距離はロフト角、ヘッドスピードなど、複数の要素の掛け合わせで変化します。
今回平均的なヘッドスピードでのロフト角ごとの飛距離を一覧でまとめました。
■ロフト角別平均飛距離(男女)
クラブ | ロフト角 | 男性 | ロフト角 | 女性 |
5iron | 24~26 | 150~160 | 25~27 | 100~110 |
6iron | 27~29 | 140~150 | 28~30 | 90~100 |
7iron | 31~33 | 130~140 | 32~34 | 80~90 |
8iron | 35~37 | 120~130 | 36~38 | 70~80 |
9iron | 39~41 | 110~120 | 40~42 | 60~70 |
PW | 44~46 | 100~110 | 45~47 | 50~60 |
AW | 50~52 | 80~90 | 50~52 | 45~55 |
SW | 56~58 | 60~70 | 56~58 | 40~50 |
アイアンで飛距離が出ない原因は?
飛距離の目安を確認できたら、具体的に飛距離が出ない原因を確認し、飛距離を伸ばすための対策を行っていきましょう。
正しいフォーム・スイングで打てているか
ゴルフの正しいフォーム・スイングは、いかにフェイスが真っ直ぐ目標に正しく向いている状態でフィニッシュまで振り抜くことができるか、そのためにどのように体を動かすかが重要です。
特に以下の3つのポイントを正しく実行できているかを確認しましょう。
- アドレスでのグリップ位置
右利きの方の場合、左太ももの内側でグリップを握ることでダウンブローの軌道で打つことができるため、すくい打ちやたたくことがなく正しい高さでボールを飛ばすことが可能となり、飛距離を伸ばすことができます。
- フェースターンができていない
フェースターンとはインパクトからフォローにかけて手首を返しクラブのフェースをターンさせること。飛距離を伸ばす重要な技術のひとつです。初心者の方や飛距離の日悩んでいる方は、正しくフェースターンできていないためヘッドスピードが上がらず、すくい打ちやダフりにつながり飛距離が伸びない原因となります。
- アドレス状態からのテイクバックを下半身から行う
テイクバックのスタートをクラブヘットから行ってしまうと、上半身主体のスイングになってしまい下半身が使われなくなってしまいます。テイクバックを下半身からスタートさせると体全体で打つことができ、ボールを飛ばすことができます。
筋力が足りないとヘッドスピードも出ない
正しいフォーム・スイングで打てるようになると、ヘッドスピードも上がりやすくなります。
ヘッドスピードとはクラブがボールに当たる時に決まるクラブヘッドのスピードのことで、ヘッドスピードが速ければ速いほど飛距離は大きくなります。
力まかせにスイングすることがヘッドスピードにつながるわけではありません。正しいフォームで身体の回転スピードを上げることがヘッドスピードを上げることにつながるため、体を回転させるための筋力が必要です。
筋力が少ないと回転のスピードが足りなくなり、飛距離が伸びない原因となります。
ロフト角とヘッドスピードの関係性で飛距離が変わる
ロフト角、ヘッドスピードなど、複数の要素が掛け合わされると変化すると先述しました。
ロフト角が大きくなるとスピン量が多くなり、ロフト角が小さくなるとスピン量は少なくなります。
つまり、ヘッドスピードが速い人が大きなロフト角のクラブで打ってしまうとスピン量が多くなりすぎて打ちあがってしまい飛距離が伸びにくくなります。反対にヘッドスピードが遅い人が小さいロフトを選んでしまうと、スピン量が足りずボールが飛びにくくなります。
そのため、うまくロフト角とヘッドスピードのバランスがとれていないと飛距離が伸びない原因となってしまいます。
正しいクラブ選びができていない
フォームを正しい形に整えても飛距離が伸びないと悩んでいる方は、自身のヘッドスピードにあったロフト角のクラブ選びができていない可能性があります。
例えば、ヘッドスピードが速いのに、ロフト角の大きいクラブでプレイしてしまっている
場合、ヘッドスピードはそのままでもロフト角の小さいクラブに変えるだけで飛距離は5~10ヤード伸びるなんてこともあるのでクラブ選びは非常に重要です。
アイアンの飛距離を伸ばす方法
飛距離が伸びない原因を知った後に、実際に飛距離を伸ばすにはどうしたらよいでしょうか。ここからは飛距離を伸ばす方法をご紹介します。
アイアンで飛距離を伸ばすトレーニング方法を紹介
ここまでさまざまな要素をご紹介してきましたが、ヘッドスピードが上がると飛距離が伸びやすくなることから、ヘッドスピードを上げるためのトレーニングは、飛距離を伸ばすに有効と言われています。
ここでは、ヘッドスピードを上げるために必要な、体の回転させる筋力を強化するトレーニング方法をチェックしましょう。
通常の筋力トレーニングをやるのもおすすめですが、素振り用の重いバットかクラブを2本持ち、素振りを1日10回やることで十分な筋力アップになりヘッドスピードを上げることができます。
このトレーニングを行う際は手打ちにならないように下半身を意識することを意識してください。しっかりと回転させることで、筋力アップに繋げることができます。
アイアンで飛距離を伸ばすスイングの見直し方
ヘッドスピードを上げるトレーニングを行っても、インパクト時にクラブのフェイスが打ちたい方向に向いていなかったり、余計な力が入ってしまったりすると、せっかくの回転の力が正しくボールに伝わらず飛距離が伸びません。
そこで、正しく力をボールに伝えるために、スイングを3つのステップに区切って見直しをしてみましょう。
- ファーストステップ(テークバック)
ファーストステップはいわゆるテークバックの区切りとなります。
ここでは腕だけでクラブを引かず、胸を回してねじれをつくれているかを確認してください。
- セカンドステップ(トップ)
セカンドステップは、テークバックからトップまでの区切りとなります。
ここでは、さらに胸を回しながらグリップエンドが正面方向を指しているか確認。
- サードステップ(ダウンスイング)
サードステップはトップからダウンスイングの区切りです。
トップでグリップエンドが正面方向を指した形から、ダウンスイングを沈み込むような形でクラブを引っ張ってくることでインパクトが安定します。
アイアンで飛距離を伸ばすロフト角の見直し方
近年、ストロングロフトブームといわれ、ロフト角の小さいモデルが多くなっている傾向にあります。
当然、同じ番手でも標準のロフト角よりロフト角がたっているため単純に考えて飛距離が伸びるというメリットがあります。
一方でストロングロフトは番手間のロフトピッチが開きすぎたり、上級者はロフトが立ちすぎたりすることによって想定より飛距離が出すぎたりすることがあります。
クラブ選びの際に番手ではなく、ロフトまたは、ストロングロフトを意識したアイアン選びをお勧めします。
アイアンで飛距離を伸ばすクラブを選ぶ方法
アイアンの飛距離を伸ばすためにはどのようなものを選べばいいのでしょうか。
打つ機会が多いアイアンだからこそ自分にあったものを選びましょう。
アイアンのヘッドの形状を知る
これまでアイアンに関して、番手やロフト角やフォームなどの要素について触れてきました。
実際にアイアンで飛距離を意識する場合、これまでに触れてきた要素がバランスよく組み合わさることが重要となります。
さらにアイアンのクラブ選びをするにあたっては、クラブヘッドの形状について知っておかなければなりません。
クラブヘッドの形状には4つの種類があることをご存じでしょうか。
- マッスルバック
バックフェースにほとんど装飾がなく、2段構造になっており、操作性が高く、上級者向けです。
- キャビティバック
バックフェース部分の内側を削ってその分を外周部分に配分。ヘッドのブレを抑える設計でミスに強いと言われており中級者から上級者向けとなります。
- ポケットキャビティ
キャビティバックをさらに下側のほうまで削り、ポケットのようになった形状のヘッドで、その分重心が外側や後ろに集中しているのでキャビティバックよりミスに強いタイプ。
- 中空
ヘッドの内部が空洞になっており、外側に重量をおきかつ厚みを持たせることでブレにくくミスに強いアイアンで、スイートスポットも広いため初心者におすすめとなります。
マッスルバック⇒キャビティバック⇒ポケットキャビティ⇒中空の順で難易度も易しくなっていき、なおかつ初心者でも難易度の低いポケットキャビティや中空のクラブを使えば飛距離を出すことが可能です。
ご自身のレベルにあわせてどの形状のクラブを選ぶか検討しましょう。
アイアンはヘッドだけじゃない!シャフト選びも重要
これまで主にアイアンのヘッドについて触れてきましたが、ヘッドとつながっているシャフトもスイングに大きな影響を与える重要なパーツです。
まず、シャフトにはスチールシャフトとカーボンシャフトの2種類があって、スチールシャフトのほうがカーボンシャフトより重量が重く、しなりが少ない特性があります。
飛距離の側面で考えると、しなりの多いカーボンシャフトのほうが適していることになりますので、自身のスイングにあったシャフトを選ぶことでスイングが安定し、飛距離アップにつながります。
本間ゴルフで人気のアイアンをご紹介
ここまでご紹介した内容を踏まえ、本間ゴルフのアイアンで2024年一押しの商品をご紹介します。
飛距離性能が出やすいアイアン:BERES NX IRON ベレス エヌエックス アイアン
BERES NXシリーズはボールスピードにこだわって設計されています。
ロフト角は7番アイアンで27°と比較的にロフトが立っているアイアンとなっていることにくわえて、重心を低くして打ち出し角をロフト以上に高め効率のいい球を打てる仕様。
また、打感がソフトで気持ち良く、飛距離もでて、さらに直進性が高いので、安心感のあるアイアンとなっています。
操作性に優れたアイアン:T//WORLD TW757 Vx FORGED
オーソドックスなキャビティ構造で、ロフト角は7番アイアンで30°となっています。
フェースの真ん中に重心位置を持ってくることで曲がりの原因となる余分な操作性を軽減させることが可能です。
初心者にとってはやや難易度の高いクラブになりますが、先々レベルアップをしたい方はチャレンジしてみる価値のあるクラブです。
方向性が安定するアイアン:T//WORLD TW757 P (標準シャフト) ツアーワールド ポケットキャビティ アイアン
Pはポケットキャビティの略。コントロール性能は残しつつ飛距離を出せるアイアンで低重心を追求しつつ高弾道の打球が打てるようになっています。
ロフト角は7番で28.5°でストロングロフトとなっていますが、しっかり高さと長い距離にも対応できるような性能を持っています。さらにポケットキャビティなので多少芯をはずしてもボールが曲がりにくく飛距離ロスも少ないアイアンです。
本間ゴルフで人気のレディース用アイアンを紹介
ここからは本間ゴルフの中で女性に人気のアイアンをご紹介します。
デザインがおしゃれ:BERES AIZU LADIES IRON
高品質と高性能を兼ね備えたBERESブランドは2005年に誕生して以来、高級感がありつつも優しく飛ばせるクラブとしてゴルフ上級者からアベレージゴルファーまで多くのゴルファーの方たちに愛されてきたクラブです。
BERES AIZUはBERESブランドにて500年以上の歴史を誇る伝統工芸品である会津絵のデザインをまとったアイアンになります。
美しくエレガントでありながらも斬新なデザインも魅力。これまでと違ったゴルフをエンジョイできることができるクラブです。
ロフト角は7番で30°で、ヘッドはデザインが美しいだけではなく、ワイドソールで低重心を実現し高い飛距離性能と安定性を兼ね備えています。
高い飛距離性:BERES NX LADIES IRON
BERESブランドの中でも人気の高いNXシリーズです。
NXのアイアンの特徴はタングステンウエイトと振動吸収樹脂バーがキャビティ部分に入っており、より重心を低くして球があがりやすく余計なスピンがかかりにくい仕様となっています。
ロフト角は7番で30°で高い直進性と飛距離性能を追求した人気の高いアイアンです。
スイングやクラブ選びを見直してアイアンの飛距離を伸ばして上達につなげること
本記事ではアイアンの飛距離を伸ばしたい方にむけて、アイアンの飛距離に関して、要因や改善方法、クラブ選びなどさまざまな要素に分けて解説してきました。
アイアンの飛距離を伸ばすには、ひとつの要素を改善すれば飛距離が伸びるわけではなく、さまざまな要素を掛け合わせることによって実現できます。
基本的な考え方は、正し向きでクラブを振り下ろすことで、ヘッドスピードがあがりインパクトをアップさせることが可能です。さらにクラブの性能や仕様を正しく理解し、自分にあったクラブを選び使用することでさらに効率よく飛距離を伸ばしやすくなります。
今回紹介した内容を参考にご自身のプレーと課題を知り、効率よくアイアンの飛距離伸ばしにチャレンジしてみましょう。