【基本からプロ向けまで】ゴルフスコアを左右する!バンカーショットの極意を解説

ゴルフのラウンド中、バンカーは避けたい障害のひとつですが、バンカーショットを行わないといけない

場面もあります。そのため、プロもアマチュアもバンカーショットの上達はスコア向上に直結する要素のひとつです。

この記事では、バンカーショットの基本技術から、さらに上のレベルを目指すアスリート向けのテクニックまで、詳しく解説します。どんな状況でも冷静に対処できるように、ポイントをおさえた正しいバンカーショットと練習方法やバンカーが苦手なシチュエーションを知り、スコアアップを目指しましょう。

目次

バンカーショットとは

バンカーにボールが入った際、ボールを上手に打ち出すためのショットです。砂の上や、砂に埋まっているボールを打つため、通常のショットとは異なり、苦手意識を持つ人が多い傾向にあります。

バンカーショットは、ボールの下の砂を爆発させ、その勢いでボールを浮かせるようなイメージで打ちます。ボールの手前でダフらせるようにし、ボールが砂と一緒に飛んでいくように打ちます。ここからは、バンカーの種類と特徴、バンカーショットが重要な理由を解説します。

バンカーの種類と特徴

バンカーから抜け出すためにはバンカーの種類や特徴に応じて打ち方も柔軟に変えていくことが重要になります。バンカーには大きく分けて以下の2種類があります。

①フェアウェイバンカー

フェアウェイバンカーとは、ゴルフコース内のフェアウェイに設けられているバンカーのことをいいます。
比較的平坦なものが多いですが、フェアウェイバンカーに入ってしまうとグリーンまで残り150~200ヤードの距離が残るため、飛距離のあるショットが求められます。

②ガードバンカー

ガード バンカーとは、ゴルフコース上のグリーン周辺に配置されたバンカーのことをいいます。
アゴ(バンカーの壁)が高く、打ち上げる形状になっているものが多いです。そのため、グリーンまでの距離は短いものの、その分ショットの難易度が高くなっています。

バンカーショットが重要な理由

バンカーに入ってしまうと通常のショットよりもボールを打つことが難しく、スコアに影響を与えるため、バンカーショットを上手に打つことはスコアをアップさせる上でも重要です。また、バンカーがあるホールでは、バンカーに入るリスクを考慮しつつ、バンカーに入った場合どのように攻略するかも考えながらプレーする必要があります。

バンカーショットを打つ時に知りたい基本知識

前述の通りバンカーショットは砂の中にあるボールを打つため、通常のショットとは異なるテクニックが必要になります。バンカーショットに使うクラブはサンドウェッジが一般的です。バンカーショットではサンドウェッジにあるバウンス(ソールにある膨らんだ部分)を使い、バウンスから砂に対してヘッドを当てるようにしてボールを打ち出します。

ここでは、バンカーショットを打つために重要な、スタンスやグリップ、基本的なスイングについて解説します。

正しいスタンスとグリップを知る

①スタンスの調整方法

バンカーショットはフェースを開いて構える必要があります。足幅は肩幅よりも少し開き気味にし、飛球線方向に対して左足を少し後ろに引いてややオープンスタンスに構えます。実際にボールを打つ際は、砂の中に入るので足元を安定させるために、通常のショット時よりも膝を深く曲げ、身体の重心を低くして構えます。

このようにバンカーショットでは、通常よりオープンスタンスに構え、身体の重心を低くし、自然にダフりやすいように構えることが基本となります。

②グリップの基本

クラブヘッドを自分から見て時計の1時の方向に傾け、グリップは柔らかく握ります。柔らかく握ることで手首の力が抜け、ボールを軽く打てるため、バンカーから脱出しやすくなります。

基本のスイングを知る

①バックスイングのポイント

  1. 体重移動を抑える
    体の軸がぶれて、体重移動が大きくなってしまうとショットが安定しないため、体重移動を抑える必要があります。左足に体重を載せてテークバックすると体重移動を抑えられるので良いでしょう。バックスイングの際、頭のポジションも構えた位置をキープするとより安定します。
  2. 右手首を甲側に曲げてテークバック
    手首を柔軟に使って右手首を甲側に曲げてクラブを上げてテークバックすると、ダウンスイングでのクラブヘッド軌道が上から鋭角的に入りやすくなり、クラブヘッドの入射角度が安定します。
  3. 肩・胸も右へ回転させてバックスイング
    手首だけでバックスイングすると、ダウンスイングの際にタイミングが早くなる傾向があり、ヘッドの入射角が安定しません。左肩を少し下げるようなイメージでゆっくりと肩と胸を右へ回転させてバックスイングするとリリースが安定するでしょう。

②ダウンスイングとフォロースルー

テークバック時は右手首を甲側に折るようにしてクラブを上げ、ダウンスイング時はその甲側に曲げた右手首を伸ばすようにクラブを下ろします。結果、ヘッドスピードが上がり、力強くクラブヘッドを下ろせるので、砂と一緒にボールを出すことができます。

なお、フォロースルーの大きさで距離をコントロールすることができます。より飛距離を出したいときは、フォロースルーをしっかりと大きくとるようにスイングすることがおすすめです。

 状況別バンカーショット戦略

ラウンド本番では、さまざまな状況でバンカーショットを打つため、基本的な打ち方だけでは対応できないこともあります。例えば、バンカーのアゴの高さや砂の量などによって打ち方も変わっていきます。特にバンカーの砂質は打ち方に大きな影響を与えることも覚えておきましょう。

砂が硬いバンカーの場合は砂にボールが埋もれないため、ソールが滑りやすくダフリづらいという特徴があります。一方、砂が柔らかいバンカーの場合は、砂にボールが埋もれており、クラブヘッドも砂に潜りやすくなるという特徴があります。

上記の特徴を踏まえた上で、バンカーの砂質を中心にバンカーショットの打ち方や対処法を見ていきましょう。

砂が硬いバンカーでの対処法

①クラブの選択

サンドウェッジはバウンス角が大きいため、ピッチングウェッジやアプローチウェッジを活用するのもおすすめです。状況によりそれらのクラブを使い分けることによって、バンカーから脱出しやすくなります。

②打ち方のテクニック

砂の硬いバンカーで通常のバンカーショットの打ち方をすると、バウンスによってクラブが跳ね返されてしまうことがあります。そのため、フェースは開かずスクエアに構えることが必要です。また、硬い砂はソールが弾かれてトップしやすいため、グリップはしっかり握り、上から鋭角にヘッドを入れて深く短く砂を取るイメージでスイングします。

砂が柔らかいバンカーでの打ち方

①インパクトのコントロール

柔らかい砂はクラブヘッドが砂に潜ってダフりやすいため、ゆるやかな軌道で薄く長く砂を取ります。薄く砂を取るために、グリップをゆるめに握って、インパクトでクラブヘッドを走らせるのがコツです。

②スタンス

砂が柔らかいとスイング中に足元がずれてしまい、ミスショットの原因になります。足元がずれないようにしっかりと腰を落として、スタンスも広めに開きましょう。

③フェース

通常のバンカーでもフェースは開きますが、砂が柔らかいときはさらに大きく開きましょう。フェースを大きく開くことで、バウンス角を活かして砂にインパクトを与えやすくなります。

④フォロースルー

柔らかい砂の上ではインパクトで砂の抵抗が大きくなるため、振り切れないことがあります。砂の抵抗に負けないように大きく振りましょう。なお、砂が柔らかい時はクラブヘッドが砂に入り込みすぎるので、クラブヘッドが入り込まないように注意しましょう。

⑤スイングスピードの調整

フォロースルーの大きさだけでなく、スイングスピードでもボールの飛距離をコントロールすることができます。体の回転スピードや腕の振りによってスイングスピードを調整し、スイングスピードを速くすることでその分飛距離も伸びます。

バンカーショットの練習方法

バンカーショットを攻略する上で練習はかかせません。バンカーショットの練習をする際、砂がないとできないと思われがちですが、練習方法によっては砂のない場所でも練習することができます。

ここからは、バンカーショットの練習場所やそれに応じた練習方法を紹介します。

自宅で練習する場合

①室内

自宅ではバンカー練習用マットを用意して、その上にボールを置けば自宅でも練習することができます。また、バンカー練習用マットの代わりに座布団や数枚重ねたタオルを敷いて練習を行うことも可能です。

ゴルフボールを使うと危険なため、ピンポン玉やスポンジボールなどを使用してください。クラブが家具や壁にぶつからないよう注意しつつ、スイングの練習をしましょう。

②庭

バンカー用の砂を購入し、庭に穴を掘って砂を入れれば、自作でバンカーを作って練習することができます。なお、バンカー用の砂として海辺や川の砂を勝手に持ち出すのは違法行為となるため注意してください。

屋外で練習する場合

①ゴルフ練習場

バンカー練習場が併設されているゴルフ練習場があるため、そこで砂の感覚を養いながら実際にバンカー練習をすることができます。

②ゴルフスクール

プロの指導者からバンカーショットのレッスンを受けられる上、練習器具や設備も充実しています。そのため、効果的かつ効率的な練習につながり、上達しやすくなります。ゴルフスクールの詳細については後述します。

バンカーショットのコツと上達の秘訣

ボールと砂を一緒に飛ばす感覚がつかめなかったりクラブヘッドを正しく動かせなかったりするため、バンカーショットを苦手とするゴルファーはアスリート・アマチュア含め多く存在します。

ここからは、苦手意識を克服するために、バンカーショットを打つ際の心構えや、プロがどのように練習しているかを解説します。

コースでバンカーショットを打つ心構えとコツ

①ボールではなく砂を飛ばすイメージを持つ

バンカーショットに対する苦手意識を克服するために意識するポイントは、「砂を飛ばす」ということです。バンカーショットは、ボールの手前をダフらせてボールではなく砂にインパクトさせて打つため、砂をいかに飛ばすかが重要なポイントです。

バンカーショットを打つ際、ボールのほうに意識がいきがちですが、砂がイメージ通りに飛んでいるかという点に意識を集中したほうが正しいバンカーショットの感覚が養われます。

練習では、ボールの飛び方だけではなく、砂がイメージ通りに飛んでいるかを見ることも大切です。バンカーショットを上達させるには本番でもボールを飛ばすことだけではなく、いかに砂をイメージ通り飛ばせるかを意識することも大切です。スイング時の振り幅によって砂の飛ぶ距離が変わるため、この感覚がつかめるとボールを飛ばす距離の調整もできるようになっていきます。

②リラックスして打つ

バンカーショットを成功させるためは、技術的な要素だけでなくメンタル的な要素も必要です。通常とは違う状況や打ち方を行うと、緊張で体も固まりがちになり、正確なショットをすることが難しくなります。

そのため、体の力を抜いてリラックスして挑むことを心がけてください。リラックスすることで、スムーズなスイングや正確なショットをすることができます。また、定期的に練習をしてバンカーショットに自信をつけていくことも重要です。

プロも行っている練習方法

プロゴルファー後藤未有選手のバンカーショットのテクニックを参考に、効果的な練習方法をご紹介します。後藤プロはショットの距離に応じて異なる体重配分やクラブ操作を行っています。基本的なポイントを理解し、練習することで、バンカーショットのスキルを向上させることができるでしょう。

①長い距離のバンカーショットの練習方法

  1. 体重配分を調整する
    長い距離を打つ際には、体重配分を5対5に保ち、ボールの位置を左足寄りに置くことで、より遠くにボールを飛ばすことができます。
  2. インサイドからのテークバックで砂を薄く取る
    テークバックをインサイドに引くことで、クラブが立ちすぎず、ダウンスイング時の入射角が緩やかになり、砂を薄く取ることが可能です。バンカーショットでよく言われるヘッドをタテに入れてタテに抜く「Vの字」の打ち方をイメージする人も多いと思いますが、その通りにするとヘッドが深く入って飛距離が出ません。長い距離を打ちたいときは、薄く砂を取るつもりで打つことが重要です。

②短い距離のバンカーショットの練習方法

  1. 左足体重で構える
    短い距離のバンカーショットでは、左足8対右足2の強めの左足体重を意識しましょう。ボールは左カカト線上よりやや内側にセットします。
  2. フェースを開く
    クラブのフェースをしっかりと開き、前傾姿勢を保ったままクラブを振ることで簡単に脱出することができます。
  3. 多めの砂を取る
    バンカーの砂を多めに取ることで、砂と一緒にボールを運ぶことができ、より高いスピンをボールに与え、グリーン上での止まりやすさを向上させます。

実際の解説動画はこちらからご確認ください。
参照元:後藤未有「距離の違うバンカーショット」【GOLF BRAIN 78 ナナハチ】

③具体的な練習場での方法

  1. 砂の上に線を引く練習
    バンカーの砂の上に約30cmの線を引き、その線上にクラブヘッドを落とす練習を行います。この練習により、正確なインパクト地点の感覚を身につけることができます。
  2. バウンスを利用した砂の飛ばし練習
    サンドウェッジのバウンスを利用して砂を思い切り飛ばす練習を行います。これにより、実際のバンカーショット時に砂をどの程度飛ばすべきかの感覚を養うことができます。

参照元:GOLF NETWORK レッスン 後藤未有、短い距離のバンカーショットは左足体重で構える

これらの練習を行うことで、後藤未有プロのようなプロフェッショナルなバンカーショットを身につけることができます。日々の練習をコツコツと行い、一つ一つの技術を確実に身につけていきましょう。

ゴルフスクールでバンカーショットを学ぶ

バンカーショットは芝の上からのショットと違い、バウンスをうまく活用して砂を爆発させるような特殊な打ち方となります。くわえて、バンカーのアゴの高さや砂の量、砂質などによっても打ち方も変わるため、高い技術が必要です。しかし、ゴルフスクールではプロの指導者から正しいスイングやテクニックについて学ぶことができるため、技術をより向上させることができます。ここからはコーススクール選びのポイントについて解説します。

ゴルフスクール選びで見ておくべきポイント

①通いやすさ

自宅近くや職場からの帰り道など生活圏内にスクールがあると通いやすく、受講の継続もしやすいです。

②コーチの質・選び方

受講者の持っているゴルフの課題について分かりやすく丁寧に教えてくれるような指導力のあるコーチがいることも大切です。相談しやすい雰囲気のコーチを選ぶとより自分に合うレッスンを受けやすくなります。

③料金

月額や回数チケット制(月10回分など)、使い放題など幅広い料金プランがあります。自分にとって負担の無い料金かどうかを確認しておきましょう。また、自身が受けたいレッスンを受講するにあたって追加料金があるかどうかプラン内容をしっかりと把握しておきましょう。

④レッスンプログラムの内容・時間帯

各スクールによって様々なレッスン内容・コースが存在します。自身が受けたい内容に対応しているレッスンかを確認しておきましょう。

また、レッスンを受講できる時間帯も各スクールによって変わっていきます。毎週土曜日のみ、夕方の1時間のみ、など様々なため、通える曜日や時間帯も把握しておきまましょう。

⑤レッスンスタイル

マンツーマンのレッスンなのかグループでのレッスンなのかで指導の仕方が大きく変わってきます。マンツーマンのレッスンの場合、受講生の課題に応じて指導するため上達が早くなりやすい傾向にあります。

ゴルフスクール選びで迷ったら本間ゴルフのゴルフスクールがおすすめ

本間ゴルフのゴルフスクールは、マンツーマンレッスンで分かりやすく丁寧に指導することを重視しているため、初心者でも安心して受講できます。自分の好きな時間に受講可能で、ジュニアコースを実施している店舗もあります。スクール開催店舗一覧からお近くのスクールを確認できます。

本間ゴルフのゴルフスクールが選ばれる理由は3点あります。

①基本スイングの徹底練習で上達が早い

基本の習得はゴルフに関するあらゆる悩みの解消に繋がります。インドアであるため、打球を気にせずスイングに集中できます。レッスン後はポイントチェックも行います。

②ひとりひとりの悩みを解消するマンツーマンレッスン

オーダーメイドレッスンで受講生の持つ悩みやレベルに合せて分かりやすく教えます。インストラクターがお客様とのカウンセリングを通して目標を設定し、達成に向けてマンツーマンレッスンします。

③動画でより分かりやすく充実したレッスン設備

解析ソフトや打球解析機などの機器を用いてさまざまなデータを解析・診断し、スイングを客観的視点で確認します。

受講生からは「指導内容が分かりやすい」「自分に合った指導が受けられる」「上達を実感できた」などの声があり非常に好評です。

詳しくはこちらからチェックしてください。

バンカーショット攻略してベストスコアの更新を目指しましょう

通常のショットより難易度の高いバンカーショットを攻略することは、スコアを縮めることに大きくつながります。攻略は難しいですが、ゴルフスクールなどでレッスンを受けて練習を積み重ねることで上達しやすくなるため、地道な練習が必要不可欠です。ベストスコアを更新するためにも、あきらめずにバンカーショットの技を磨いていきましょう。

この記事を書いた人

本間ゴルフメディア編集部。
ゴルフビジネスを紹介するブログを中心に公開しています。

目次